今や現代人の国民病とも言うべき肩こり。肩こりは老若男女問わず発生する身近な症状で、慢性的な肩こりを抱えている人も少なくありません。
肩こりが悪化すると頭痛や目の奥が重く感じるなど別の症状も現れ、身体的に辛くなります。また、肩こりは体の疲労感だけではなく美容面にも影響を及ぼすのです。
デスクワークや長時間パソコンの画面を見ている人は肩こりが起きやすく、肩周りがカチコチに固まっていることも。その状態が続くと顔の皮膚にも負荷がかかり、顔のたるみにつながります。
身近な肩こりが顔のたるみを引き起こすと聞くと、焦ってしまうかもしれません。
しかしポジティブに考えれば、肩こりを治すことで顔がたるむリスクを下げられるということ。たかが肩こりと思わずに、しっかり対策しましょう。
今回は肩こりが顔のたるみに影響する理由と、肩こりの対策方法を紹介します。
肩こりが顔のたるみを引き起こすメカニズム
長時間同じ姿勢を続けることで肩や首の筋肉負荷がかかり続け、付近の毛細血管が圧迫されます。血の巡りが悪くなり、老廃物や疲労物質が溜まってガチガチに。この状態が「肩こり」です。
肩がこり背中や肩の筋肉が固まると背中が丸まり、連動するアゴの皮膚が下へ下へと引っ張られます。肩こりが慢性的になると顔の皮膚が引っ張られた状態が続き、同じところに皮膚の突っ張りや溝ができます。
皮膚の突っ張りや溝が固定化し、いつまでもほぐされtないでいると頬やアゴのたるみが発生するのです。
背中は丸まり頬はたるんでいる、なんて姿は年齢よりも大分老けて見えますね。肩こりによる顔のたるみは、顔のたるみ単体よりも美容への悪影響があります。
また、肩こりは老廃物や疲労物質が溜まった状態です。排出されるべき老廃物が留まることで、肌の老化を加速したり、背中に脂肪がついているかのような見た目になってしまうこともあります。
肩こりが引き起こす老化現象
肩こりは顔のたるみだけでなく、他の老化現象の原因にもなります。
・肌のくすみ
・むくみ
・表情筋が固まる
・肌の弾力や潤いが低下する
・眼精疲労により目元が老けて見える
肩周りの筋肉が凝り固まることで、肩につながる顔の筋肉や皮膚が固くなります。その結果、血液やリンパの流れが悪くなり、顔がむくんだり顔色が悪く見えてしまいます。
そのほか、肩こりは眼精疲労を引き起こし、眼精疲労から肩こりになる場合もあります。
肩こりを解消する方法
顔のたるみを解消するにはどうすればよいでしょうか?簡単にできる方法を紹介します。
頭皮マッサージ
肩や首は頭皮と繋がっています。肩がこると頭皮も固まり、顔のたるみやシワを引き起こします。
頭皮全体を指先でグイグイと動かしてマッサージしましょう。「下から上に押し上げる」イメージで頭皮を押して動かします。
頭皮を揉みほぐすことで、首や肩の動きを柔らかくする効果があります。
頭皮がこっている時は、頭皮のどこを揉みほぐしても気持ち良く感じます。マッサージ後は表情を作りやすくなり、まぶたが大きく開くようになりますよ。
気分もリフレッシュできるので、お仕事の合間や疲れた時などにやってみてください。
リンパを流して肩甲骨をほぐす
肩がこるとリンパの流れが悪くなり、老廃物が溜まります。脇の下にはリンパを流すスイッチのような場所があります。
1.脇の下のくぼみを人差し指から薬指までの3本の指で触る
2.押すと痛い箇所やコリコリする箇所を探す
3.痛い、コリコリする箇所を押しながら、腕を前後にぶらぶらと10回ほど揺らす
4.反対側の腕でも同様に行う
5.肩甲骨を動かすイメージで、肩を5回大きく回す
リンパの流れが活発になり、肩周りに滞っていた老廃物が流れ始めます。
目元を温める
長時間のパソコン・スマートフォンの操作で目が疲れていませんか?目の奥にある筋肉が疲れると肩の筋肉にまで緊張が伝わり、肩こりの原因になります。
目の疲れを感じたら、目元を温めてあげましょう。
濡れタオルをレンジで温め、おしぼりのように畳んだものを目元に当てます。10分ほど続けてタオルを取ると、目元がすっきりして、ぼんやりしていたものにも焦点を合わせやすくなります。
眼精疲労からの肩こりが起きていた場合は、肩の緊張が和らぎます。
すぐに温かくなるアイマスクも販売されているので、デスクに常備しておくと安心です。
肩こりの予防も大事!
肩こりは一度なってしまうと完全には中々治りません。できることなら肩がこる前に予防したいもの。肩こりを予防するにはどうすれば良いでしょうか。
正しい姿勢を身につける
肩こりの最大の原因は悪い姿勢です。デスクワークなどで前のめりの姿勢が続くと、肩や首に負荷がかかります。天井から一本の糸で吊るされているようなイメージで胸を張りましょう。
胸を張ると自然と肩甲骨が正しい位置に戻り、肩こりが起きにくくなります。
肩を温める
肩まわりが冷えて「肩をすくめた状態」が続くと、肩の筋肉が緊張して肩こりが起きやすくなります。慢性的に肩がこる人は、意識して肩を温めましょう。
夜は毎日お湯を張った湯船に入り、肩まで浸かります。また就寝時には襟付きのパジャマを着用する、首元まで布団をかぶるだけでも肩の冷えを防げます。