「馬油(ばーゆ)」というものを聞いたことがありますか?
「そういえばお婆ちゃんの家にあったなぁ」なんていう方もいらっしゃるのではないでしょうか。それくらい古くからある馬油ですが、一度使うと手放せなくなるくらい、何にでも使える便利なアイテムなんです。
特にその美顔効果は素晴らしく、「馬油さえあれば、ほかのケアアイテムなんていらない!」と言う方もいるほどなんです。
馬油の実力を知らないままでいるなんて勿体無い!
馬油の持つ素晴らしい効果の数々や美顔に効果的な使い方を詳しく解説します。
そもそも馬油って何?
馬油とは、その名の通り馬の油のことで、古来から火傷の特効薬として親しまれてきました。
馬油の最大の特徴は、非常に高い浸透力です。
馬油の構造は人間の皮脂のものと極めて近く、その為人間の肌との相性は抜群。肌につけると馬セラミドが素早く肌の角質層まで浸透して、肌の表面はすぐにサラサラになります。
さらに、
・抗菌、殺菌作用
・炎症を沈め、熱をとる作用
・保温作用
・血行促進作用
といった特徴があり、自然なものですので食べても人体に害や副作用がないので、医師の処方がなくても安心して使用できるものとして薬局などで取り扱われています。
馬油がもたらす顔への効果
馬油がもたらす顔への効果の代表的なものとして、保湿効果、シミ対策、ニキビ対策、小じわやほうれい線の解消が挙げられます。
保湿効果
保湿成分として知られているものとして、ワセリンやミネラルオイルが挙げられます。しかし、それらは肌に浸透することはなく、油膜によって肌を乾燥から守ってくれているだけです。
馬油は乾燥など外部からの刺激から肌を守るのはもちろんのこと、馬セラミドをはじめとするお肌に良い成分が素早く角質層に浸透し、肌の内側からも肌を守ってくれるんです。
シミ対策
馬油は人間の皮脂にもっとも似た成分を持っており、その成分は角質層の下の皮下組織まで到達します。浸透した成分が血行を促進し、新陳代謝を活発にすることで肌の再生を促進し、シミを薄くしたり、透明感のある肌を作ることに繋がります。
ニキビ対策
馬油の持つ保湿作用や代謝促進作用は、乾燥が原因のニキビや炎症した赤ニキビにも効果的です。ニキビ痕を残すことなく早く綺麗に直すことができますよ。
ただし、皮脂の分泌が多いオイリー肌の人の場合、逆にニキビを悪化させてしまう恐れがあります。肌の状態と相談しながら使用するようにしましょう。
小じわやほうれい線の解消
保湿や新陳代謝の促進は、ニキビだけでなく小じわやほうれい線の対策にも重要です。
毎日のケアを馬油で行うことで徐々に肌の状態が良くなり、潤いのある若々しい肌に近づくことができます。
馬油の顔への使い方
馬油を顔へ使うなら、洗顔の前に使用するのがおすすめです。馬油は毛穴の皮脂汚れを浮かせることにも役立ちます。メイク落としとしても使用できますので、メイクの上からでも使用可能です。
1.馬油をとり、両手で馴染ませながら顔に塗り、5分ほどおく
朝の洗顔など、メイクをしていない状態であれば、顔に塗ったあと軽くマッサージするのも効果的です。
2.浮き上がったメイクや毛穴の汚れを優しくティッシュオフ
3.いつも通り優しく泡洗顔
洗い上がりは、いつもよりしっとりとした なめらか肌になっていますよ。
馬油は非常に伸びが良いため、少量とって顔に薄く伸ばすだけで十分です。
たっぷり顔に塗り込んだ場合、新陳代謝の向上により肌表面の古くなった角質が剥がれ出し、剥がれた角質がフケ状に出てきたり、肌がゴワゴワしてしまうことがありますが、石けんをつけたタオルで軽く洗えばすぐに綺麗になります。
もちろん、顔だけではなく全身どこにでも使えるので、ひじ、かかと、指先といった乾燥の気になる部分にも使ってみてください。
まだまだある馬油の効果
馬油の持つ効果は、美顔効果だけではありません。
切り傷や火傷に
馬油は擦り傷や切り傷、火傷の特効薬として昔から愛用されてきました。
うっかり怪我や火傷をしてしまったら、すぐに馬油をべったりと塗りましょう。馬油が細菌の繁殖を抑え、体が傷を治そうとする力を助けてくれるので、驚くほど早く完治します。
完治するまでに数日かかる場合でも、馬油は塗り続けてくださいね。
妊娠線予防に
馬油は妊娠線や会陰裂傷の予防にも良いと薦めている産婦人科も少なくありません。
使い方は、1日1回お風呂上がりにお腹に塗るだけと、とっても簡単です。
妊娠線以外にも、夏は蒸れ、冬は乾燥でと妊婦さんのお腹は肌トラブルにも悩まされがちです。そんなとき、馬油が役に立ちますよ。
乳児湿疹に
多くの赤ちゃんが経験する乳児湿疹。皮膚科ではステロイド剤を処方されることもありますが、赤ちゃんに使うのはちょっと抵抗がありますよね。
馬油は天然・無添加の安心素材で、肌の弱い赤ちゃんにも安心して使用することができます。
妊娠線予防に使っていた馬油をそのまま赤ちゃんにも使えるなんて、何かと物入りの時期には有り難いですね。
便秘解消
おへその両側2.5~3cmくらいのところには、便秘解消のツボがあります。
この部分に指の腹で馬油を刷り込みながら、軽くツボを押しましょう。
便秘解消のツボは、手首の小指側にある骨の出っ張りの下のくぼみにもあります。こちらも馬油を使ったツボ押しが効果的です。
花粉症対策に
馬油を綿棒に少量とって鼻の穴の中に塗り込み、粘膜を保護します。これで、主に花粉症によるくしゃみが改善されます。
鼻の奥まで突っ込まなくても、馬油が体温で溶ければ自然に鼻の中全体に広がりますので、無理はしないでください。
アトピーに
馬油の持つ抗菌作用、血行促進作用、活性酸素除去作用、そして炎症や痒みを抑える作用がアトピーの改善に期待できます。
馬油はワセリンよりも融点が低く、体温ですぐに液状に溶けるのでベタベタした感じもなく、アトピーの大敵である肌の乾燥も防ぐことができます。
1つあれば、顔だけでなく全身のケアにも使え、怪我や火傷、便秘解消や花粉症対策、アトピーの軽減と様々な場面で大活躍する馬油。ぜひ一家に一つ常備して、便利に活用してください。